さて、前作「ハイカラ・ガール」から2年後に発表されたCapsuleの2ndです。
今作からは大きく方向性が変わり、そのサウンドは誰が聴いてもあの懐かしい「ピチカート・ファイヴ」を髣髴とさせる渋谷系サウンドへと様変わりしております。
とは言っても完全なパクリではなく、あくまでトラックメイキングの手法に「影響を感じられる」程度の香りがするのみで、メロディーはいかにも「歌謡曲的」です。
そしてピコピコの電子音。完全な打ち込みサウンド。
(もう少し後のアルバムになってくると、既にピチカート・ファイヴの枠を抜け出したフューチャーポップの色が濃くなっていくわけですが、それはまた後日)
ただ、この手法に近いことは既に小西康陽さんがやっていたので、「パクリ」と糾弾する人もちらほら居るようです。
[Tracklist]
1. open
2. sweet time replay (feat.dahlia)
3. キャンディー キューティー (feat.Sonic Coaster Pop)
4. プラスチックガール (feat.Eel)
5. french lesson (feat.サブ&まみ)
6. music controller (piconova-mix)
7. おでかけGO!GO! (feat.Sylvia55)
8. fashion fashion (feat.Eel)
9. ウダガワフライデー (feat.COPTER4016882)
10. close
おすすめは2、4、6、9。
曲目リストを見てもわかる通り、かなり他アーティストとのフィーチャリングが多いですが、この参加しているアーティストの多くが中田ヤスタカが設立したレーベル「contemode」の所属アーティストたちです。
(「Sonic Coaster Pop」は違ったような気がしますが、、、どこだったかな)
“sweet time replay”
2曲目。ボサノヴァ風のラウンジ・ミュージックで、オープニングナンバーとしてはかなり落ち着いた始まりです。
電子音もありながら、レトロな雰囲気が漂っていてかなり良いですね。
“プラスチックガール”
4曲目。このアルバムのハイライトです。疾走するさわやかな渋谷系ナンバー。
都市型志向ここに極まれり。サビの途中の転調がたまらないですね。
“Music Controller”
6曲目。これはシングルバージョンです。
個人的には、既にピチカート・ファイヴの方向性を継承しながらも、既に何歩も先へ進んだような音楽性を獲得しているように見受けられます。
ピチカート・ファイヴが持とうとはしなかった電子音で彩り、既にポップスとしては本当に素晴らしい魅力を放っています。
晴れた穏やかな休日にこのアルバムを聴きながら、東京のような都会を歩き回れたらどんなに幸せだろう。
そんな風に思わせてくれる、ラウンジ・ミュージックの頂点です。